あなたには、何か解決したい悩みごとはないでしょうか。ちょっとした癖を直したい、前向きな考え方を身につけたい、トラウマを克服したいなど、抱えている悩みは人それぞれです。
こうした悩みごとから抜け出し、あなた自身が思うような「なりたい自分」になるためのひとつのきっかけとして、自己催眠という手段があります。しかし、いざ自己催眠と聞くと具体的に何をしたらいいのかわからず、悩んでいらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
また、専門的な知識を持たない状態で行うのは、何かトラブルが起きてしまうのではないかと不安に思っている方もいらっしゃるかもしれません。実際、自己催眠はとても奥が深く、なかなか正しい方法を身につけることが難しいということが多いようです。
今回はそんなお悩みを抱いている方のために、現役の自己催眠講師が教える正しい自己催眠の方法についてまとめました。自己催眠に興味はあるものの、正しい手順や気を付けるべきことがわからずにいた方も、最後までお読みのうえ、自己催眠に挑戦してみてはいかがでしょうか？
自己催眠とは？具体的に紹介
催眠とは、おおざっぱな言い方をすれば、言語や五感などを利用した暗示のことです。自己催眠とは、言葉の通り自分自身に対して暗示をかけることをいいます。
簡単な言葉で説明すれば、自己催眠とはあなた自身の言葉や行動の効果を強く信じることにより、潜在意識そのものに大きな影響を与えているのです。
例えばとても簡単な例を挙げれば、「自分はできる」「大丈夫だ」というポジティブな言葉を自分自身にかけることで、思う以上の成果を出せた経験はありませんか？
言葉以外でも、プロのスポーツ選手などは重要な場面では、ある一定のルーティーンを行うことで、集中力を高めることもあります。こういった事例もまた、自己催眠の一種なのです。
自己催眠は、暗示の力によってあなた自身の本来の実力を引き出すほか、気持ちを上向きな状態に持っていくことも可能です。そのため、想像力が豊かで純粋な考え方をする方のほうが、より効果があると言われています。あなた自身の暗示を素直に聞き入れられたり、催眠の効果を疑わずに信じられたりする人ほど、自己催眠は成功しやすい傾向があるのです。
自己催眠でできることをざっと紹介
自己催眠は、日常生活のお悩みごとを緩和するだけではなく自分自身の理想を叶えるひとつの手段としても有効です。例えば、モチベーションをあげたい、パフォーマンスを向上したいという気持ちや心の中にあるモヤモヤを解消したい！という思いも叶えることができます。具体的な内容について下記にまとめましたのでぜひご覧ください。
お金/仕事
・モチベーションが上がる
・お金へのブロック解除
・集中力が上がる
・新いアイディアが生まれる
心の安定
・ストレスケアができる
・ぐっすり眠れるようになる
・いつもご機嫌でいられる
・イライラを解消できる
身体ケア
・痩せることができる
・筋トレの効果が上がる
・トレーニングのパフォーマンス向上
・浮腫や肌の艶などの美容効果
夢や目標を叶える
・恐怖心の克服
・モチベーションの向上
・頭の中がクリアになる
・行動力を上げることができる
自己催眠をマスターできると、日常のお悩みも少しずつ解決できそうですね！
そうなんです！早速自己催眠の方法について次の章で紹介をします。ぜひ楽しみにしていてください。
自己催眠についてもっと知りたい方は、「[催眠術師が教える]自己催眠の特徴とできることを徹底解説」を読んでいただくことより理解をすることができるのでお勧めです。
自己催眠を行う上で大切な環境を準備しよう
自己催眠を行うためには、まずあなた自身の状態がリラックスできているかどうかが重用です。ここでは、あなた自身がリラックスするために必要な準備について解説します。しっかりと準備をすることができると、次にお伝えをする自己催眠の方法がスムーズに対応しやすいので念入りに準備をしていただくことをお勧めしています。
STEP1:ひとりになれる場所を用意する（自分の部屋でOK）
まず初めに、一人きりになれる場所を準備してください。自己催眠はリラックスした状態で行うのがもっとも効果的ですが、周囲の喧騒が気になりやすい場所や、人が多く出入りする場所では集中が削がれてしまいます。できる限り静かな場所で、テレビやラジオなどの電源は全て切ることを心がけてください。
STEP2:服装はリラックスできるようにする
自己催眠に挑戦するときは、身軽でリラックスできる服装に着替えます。きついと感じる服装や、肌触りが気になる服装、重さを感じる服は自己催眠には向きません。パジャマやスウェットのような、肌触りが良くて着ていて違和感のない恰好が最適です。
このほか、自己催眠を行う前にトイレに行っておく、のどの渇きを潤しておくなど、催眠中に気になりそうなことは事前に済ませておいてください。夜に自己催眠を行うのであれば、そのまま眠ってしまっても良いように戸締りや目覚まし時計をセットしておくといいでしょう。
最後に、室内の証明はあなた自身がリラックスできる明るさに調節してみてください。真っ暗にする必要はありませんが、間接照明を使うなど、気分が落ち着く暗さにすることが大切です。また、あなた自身がリラックスできるのであれば、アロマを焚くのもおすすめです。
※注意したいこと
飲酒や服薬の直後は自己催眠を行わないでください。少なくとも自己催眠を実行する4～5時間前はお酒や薬を避けておきましょう。
このように、自己催眠の効果を出すためにはできるだけ環境を整えることができるようにすることが大切です。いつも着ているお気に入りの部屋着に、照明の調整もしてみてください。
自己催眠を行う際の注意点
自己催眠を行う場合は、どんなことに気をつけないといけないのかな…?
基本的には、「否定的な言葉を使わない」ということを意識してください。
自己催眠を行う際には、強い否定の言葉やマイナスな意味合いの表現を避けることが大切です。なぜかというと、「○○したくない」「○○が嫌い」といった強い否定の気持ちを潜在意識に刷り込んでしまうと、実際に環境が変化した際にあなた自身の生活に支障が出てしまう恐れがあるためです。
例えばタバコやお酒を辞めるために自己催眠を試したいと考えている場合、「お酒、タバコが嫌い」という暗示をかけてしまうと、周囲の人が吸っているタバコや、飲み会の席でのお酒にさえ強い不快感を抱いてしまうことがあります。
自己催眠の結果がかえってストレスになってしまうこともあるため、「嫌い」「したくない」という表現ではなく、「タバコやお酒がなくても大丈夫」という表現をすることが大切です。
具体的に自己催眠を行う方法を紹介します
まず最初に１点を集中します。一番お勧めは、電球などの少し眩しいものです。もしもない場合は、飾ってある絵でも大丈夫です。１点だけ決めます。
１点を凝視しながら深呼吸をしてください。ゆっくりと鼻から息を吸って２秒止める口から息を吐き出します。これを何度も繰り返し行ってください。
深呼吸を重ねていく間に、徐々に瞼が重くなってきます。瞼が重くなってきたら自然の瞼を閉じでください。
瞼が重くなってきて、目を閉じたら今度はゆっくりと10から１まで心の中でカウントをしてください。10、９、８、７、６、５….０。と数えていきます。この時のポイントは、数をカウントしながら階段を１段、１段おりていくことをイメージしてみてください。
カウントをすることができたら、なりたい自分を具体的にイメージします。笑顔のあなた、集中力が上がって仕事をしているあなた、夢を叶えている自分..など理想の状況を想像してください。
想像をすることができたら終了です。夜に行った方はそのまま眠っていただくことができます。昼間の場合は、カウントを１→10に数えて、10になったら目を開けてください。
自己催眠の習得が難しいときは..?
自己催眠は上手に活用することで、これまで抱えてきた心のわだかまりを解いたり、あなた自身の気持ちや行動を良い状態へ導いてくれたりするものです。ですが、自分自身の気持ちにはっきりとしたこだわりを持っている方や、「本当に効果があるのかな」と半信半疑の状態で行ってしまうと、思うような効果が得られないこともあります。
また、環境が整わずに集中できなかったり、なかなかゆっくりと自分自身と向き合う時間すら取れなかったりする方もいらっしゃるでしょう。上手に自己催眠をかけられなかったからといって、悲観的になる必要はありません。
自己催眠は難しかったけれど、抱えているお悩みを解決したいという方は、まずはプロによる催眠状態を一度経験してみるのも効果的です。実際の催眠療法を体験してみることで、催眠状態に入るきっかけがつかめるかもしれません。
また、自己催眠の講座などに参加してみることもおすすめです。自己催眠という形であなた自身の気持ちと向き合う時間を設けることで、あなた自身が思う「理想の自分」に近付けるはずです。日々の生活の中で抱えているお悩みがあるのであれば、一度試してみてはいかがでしょうか。
自己催眠が上手にできない時は、他者催眠を体験した後に行うと上手に自己催眠をすることができるようになります。
